「これってどんな文法を使って言えばいいんだろう...」
今回はそんな方に向けて "言える事が簡単に増やせる便利な複合形容詞について" ご紹介していきます。
記事の内容
- 複合形容詞とは?
- 複合形容詞の重要なポイント
- 『名詞+分詞』の形の複合形容詞でよく起こるミス
- 使いやすく汎用性の高い複合形容詞の型
記事の信頼性
子育てをしながら社会人から、留学なしで英語を身に付けてきたプロセスをシェアしています。
この記事を読めば、ネイティブが日常会話でよく使う便利な複合形容詞の使い方が理解できます。
自由度が高いからこそ使うのを嫌煙されがちな複合形容詞。
逆に言えばルールに縛られすぎず応用力があるので、学んで使えるようになれば表現力を何倍にも増やすことができます。
作る際の注意点や汎用性の高い複合形容詞もいくつかご紹介していきます。
それではさっそく見ていきましょう!
複合形容詞とは?
まずは「複合形容詞とは何か?」について理解を深めていきましょう!
複合形容詞とは、複数の単語が組み合わさり形容詞の役割をしているものを指します。
みなさんも目にしたことがあるであろう、単語同士がハイフンでつながり名詞を修飾しているあれです。
つながれる単語の品詞は『副詞・形容詞・名詞・現在分詞・過去分詞』などとても幅広いです。
下にいくつか複合形容詞の例を示します。
- sugar-free(名詞 - 形容詞) gum:シュガーレスのガム
- a self-contained(名詞 - 過去分詞) community:すべて備わったコミュニティ
- a time-consuming(名詞 - 現在分詞) process:時間のかかるプロセス
- low-level(形容詞 - 名詞) radioactive waste:低レベルの放射性廃棄物
- a left-handed(形容詞 - 過去分詞) pitcher:左利きのピッチャー
- a good-looking(形容詞 - 現在分詞) woman:美しい容姿の女性
- a once-famous(副詞 - 形容詞) doctor:かつて有名だった医師
複合形容詞の重要なポイント
次に複合形容詞を自作するうえで重要な特徴について見ていきましょう。
自由に使いこなせるようになるために知っておくべきポイントは以下の2つです。
- 自由度が高く、辞書に載っていないものでも自作で使える
- 数値を含むものは、2以上の数でも単数表記
自由度が高く、辞書に載っていないものでも自作で使える
まず1つ目の特徴が『自由度が高く、辞書に載っていないものでも自作で使える』ということです。
上でご紹介したように複合形容詞は、さまざまな品詞の単語を組み合わせ作ることが出来ます。
前置詞を加えて "a difficult-to-understand story" のような形にすることも可能です。
それにプラスしてさらに便利なのが、文章のかたまりをハイフンを使い複合形容詞として使う応用技です。
例をひとつ見て確認してみましょう!
- 彼女の "この学校で一番かわいいのは私" みたいな態度、私は好きじゃない
- I don’t like her "I’m-the-most-beautiful-girl-in-this-school" attitude.
数値を含むものは、2以上の数でも単数表記
2つ目の特徴が『数値を含むものは、2以上の数でも単数表記』をするということです。
ここでも例を1つ見て確認してみましょう。
- タイタニックは "3時間" の映画だ
- Titanic is a "three-hour" movie
通常なら『three hours』と複数形にしなければなりませんが、複合形容詞内で使う場合は必ず単数形です。
「5階建ての建物」「3秒ルール」「7歳の娘」
数値を含む複合形容詞内の単語は、すべて単数形を使います。
「five-story building」「three-second rule」「seven-year-old daughter」
『名詞+分詞』の形の複合形容詞でよく起こるミス
次に『 "名詞+分詞" の形の複合形容詞を作る際の注意点』についてお話していきます。
ここでよく起こる間違えとして「現在分詞を使うべきところに過去分詞を使う、またはその逆」というものがあります。
例えば以下のようなものです。
"英語が使われている" 国
English-speaking country? or English-spoken country?
どちらが正解でしょうか?
実は簡単な見極め方があり、今回はそれをご紹介していきます。
現在分詞を使うパターン:N + V-ing
まず最初に『現在分詞を使うパターン:N + V-ing』について説明していきます。
現在分詞を使うべき場合としては以下の2つが考えられます。
- NがVの目的語になる場合
- 何かしらの前置詞を加えてNがVの目的語になる場合
NがVの目的語になる場合
まずは『NがVの目的語になる場合』です。
言い換えれば、複合形容詞内で名詞と現在分詞が他動詞的なつながりがある場合ですね。
こちらがその例です。
- breath-taking:息をのむような →(take breath)
- English-speaking:英語が使われている →(speak English)
- self-respecting:自尊心のある →(respect oneself)
なので「英語が使われている国」は『English-speaking country』が正解です
何かしらの前置詞を加えてNがVの目的語になる場合
次に『何かしらの前置詞を加えてNがVの目的語になる場合』についてです。
上の場合と似ていますが、こちらは前置詞を伴って名詞と現在分詞の関係性が出来上がるものですね。
こちらがその例です。
- ocean-going:海上交通の →(go across the ocean)
- fist-fighting:殴り合いの →(fight with fists)
- law-abiding:法に基づいた →(abide by law)
過去分詞を使うパターン:N + V-ed
続いて『過去分詞を使うパターン:N + V-ed』を使う場合について説明していきます。
過去分詞を使うべきパターンは、シンプルに以下の1つだけです。
- "V-ed by [at, in, with] N" の形に言い換えられる場合
"V-ed by [at, in, with] N" の形に言い換えられる場合
現在分詞の時の前置詞を伴って名詞と分詞の関係性ができあがるパターンのものと似ていますね。
ですがこちらは過去分詞形にプラスして前置詞を付け加えることで、名詞との関係性ができあがるものです。
では『"V-ed by [at, in, with] N" の形に言い換えられる場合』の参考例を見てみましょう。
- self-taught:独学の →(taught by oneself)
- man-made:人間によって作られた →(made by man)
- star-spangled: 星をちりばめた →(spangled with stars)
練習問題
以上を踏まえて "名詞 + 分詞" の形の練習問題にチャレンジしてみましょう!
日本語文をいくつか載せていきますので、その英訳を現在分詞/過去分詞どちらの複合形容詞を使うのか考えてみてください。
- "人生を変えるような" 経験
- "記録を塗り替えるような" 猛暑
- "自家製の" クッキー
- "受賞歴のある" 映画
- "国営の" 企業
- "life-changing" experience
- "record-breaking" heatwave
- "home-made" cookie
- "award-winning" movie
- "state-owned" firm
使いやすく汎用性の高い複合形容詞の型
最後に『使いやすく汎用性の高い複合形容詞の型』をいくつかご紹介させていただきます。
今回は以下の8つを例文と共に載せていきます。
ライティング・スピーキング共に使いやすいものをチョイスしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
- -oriented:~志向の、~を重視した
- -induced:~誘発の
- -related:~関連の
- -derived:~由来の
- -free:無~の
- self-:自己~の
- -consuming:~のかかる
- well-:~の良い
-oriented:~志向の、~を重視した
- customer-oriented:お客様本位の
- family-oriented:家族向けの
-induced:~誘発の
- stress-induced:ストレス性の
- alcohol-induced:アルコール誘発性の
- IT-related:IT関連の
- work-related:仕事関連の
-derived:~由来の
- plant-derived:植物由来の
- animal-derived:動物由来の
-free:無~の、禁~
- fat-free:脂肪分のない
- smoke-free:禁煙の
self-:自己~の
- self-standing:自立の
- self-sacrificing:献身的な、自己犠牲の
-consuming:~のかかる
- time-consuming:時間のかかる
- energy-consuming:エネルギー消費のある
well-:~の良い
- well-educated:教養のある
- well-known:有名な
まとめ
この記事では『汎用性の高い複合形容詞の使い方』について解説していきました。
使いこなせれば、試験のライティングでも日常会話でも活躍すること間違いなし!
ネイティブの会話でも高頻度で登場してくるので、リスニングにおいても重要になってきます。
ぜひここでマスターしていってください。
このブログではその他英語に関する有用な情報を発信しています!
下の記事では「stopを進行形にした時にどのような意味になるか?」などの -ing形に着目した内容をご紹介しています。
自信がない人はぜひここで復習してみてください。