外国語の学習にチャレンジしようとしたことがある人なら、一度は「どの言語が一番難しいのか?」などのことを考えたことがあると思います。
もちろんそれぞれの言語を複雑にしている要素は様々にありますが、一番難しい言語を絶対的な基準で決めることはできません。
なぜなら難しい言語というのは、学習者の母語がなんであるかに大きく依存するからです。
そこで今回は、我々日本人にとっての "言語習得難易度ランキング" をご紹介していきたいと思います。
はたして日本人が苦手とされる英語は、どのランクに位置づけされているのか?
それではさっそく見ていきましょう!
記事の内容
- 言語習得を難しくする要素
- 日本人にとっての言語習得難易度ランキング
- 英語話者にとっての日本語の難易度は?
記事の信頼性

子育てをしながら社会人から、留学なしで英語を身に付けてきたプロセスをシェアしています。
言語習得を難しくする要素

まずは難易度ランキング発表の前に『言語習得を難しくする要素』についてお話しておきます。
一般的には「母国語と学習言語との類似性が高いほど習得が容易で、相違点が多いほど習得が困難である」と言われます。
例えば我々が昔から習得に苦労している "英語" は、日本語とは「発音・単語・文法」のどの要素をとっても類似点はほとんどありません。
こういった類似性のなさが英語習得を難しくしている一方で、オランダ語話者など英語に近しい言語を話す人達にとっては、英語習得はさほど難しいものではありません。
逆に日本人にとって同じ中国から伝わった漢字語をルーツとしている韓国語は、発音の類似性から習得しやすい言語だと言われています。
日本人にとっての言語習得難易度ランキング
引用:DILA ディラ国際語学アカデミー
上の画像は、ディラ国際語学アカデミーから公表されている『日本人にとっての言語習得難易度ランキング』を表しています。
ご覧のように、言語としての構造が非常に複雑なヨーロッパ系の言葉(主語・時制によって動詞が変化する)は、日本語との相違点もほぼなく、習得に時間を要する言語だと分かります。
その中でも、英語やフランス語は文字情報から発音が予測しずらく、特に日本人には難しい言語だと言われています。
逆にインドネシア語は、動詞の変化がなく文法的に簡単なため、我々日本人にとって習得しやすい言語だと言えますね。
その他、モンゴル語やトルコ語、韓国語などは、文法的観点で語順や語彙体系が日本語に近いこともあり、難易度ランクが低く位置づけられていますね。

"英語" の習得難易度はレベル③だから、我々日本人にとって難しい言語なわけですね...
英語話者にとっての日本語の難易度は?




続いては日本語話者ではなく、逆に英語話者にとっての言語習得の難しさについて見ていきましょう。
上の表は、米国合衆国国務省から公表された "英語話者にとっての言語習得難易度ランキング" のデータです。
習得難易度ごとにそれぞれの言語が、カテゴリー①番から④番まで割り振られています。
ご覧のように、英語話者にとって日本語はカテゴリー④の最高ランクに属しており、習得までに2,200時間も必要になると分かります。
言い換えれば1日3時間を365日休みなく続けても、約2年もの歳月が必要だということです。

逆に日本語話者にとっての英語習得も、それほどのレベル感だと言ってよいのかもしれませんね
まとめ

この記事では『日本人にとっての言語習得難易度ランキング』をご紹介していきました。
参照するデータによっても多少異なりますが、いずれにしても日本人にとって英語の習得は言語的相違から、とても難しいものだと分かります。
これほど習得が難しい言語なので、就活や転職において英語資格が評価される理由にも納得できますね。